3月24日 村山正治先生による「PCAGIP」入門WS終了後のご報告 

2013-04-07

3月24日に開催された村山正治先生による「PCAGIP入門ワークショップ」は、
みなさまにじわじわ~っとした余韻を残して終了しました。

3月24日の名古屋PCAGIPについて、村山正治先生&尚子先生のブログでふれてくださっています(^^♪。

http://sky.ap.teacup.com/shojinaoko22/67.html

また、当日午前に行われた村山先生のご講演内容を、参加者の佐藤良様がまとめてくださったものをシェアしたいと思います。
村山先生のチェックもいただいています。

*****佐藤さんによる村山先生ご講演まとめ*****

130324講演録 村山正治
日時 2013年3月24日
場所 ウィルあいち
テーマ 今なぜPCAGIPか
講演者 九州大学名誉教授 村山正治氏


① 村山先生は、1934年生まれ 日本の臨床心理学者。臨床心理士。教育学博士。九州大学名誉教授。東京都生まれ。専門は、パーソンセンタードアプローチ(PCA)の理論と実践(エンカウンターグループ・フォーカシング)、スクールカウンセラー事業の発展と評価研究。心理学の権威のジャース氏から直接学ぶ。エンカウンターグループ(以下EGと略す)とは、リーダー(ファシリテーターに当たる)から与えられた課題をグループで行う「エクササイズ」とエクササイズ後にグループ内でそれぞれ感じたこと、考えたことを互いに言い合う「シェアリング」で構成される。
② 村山先生は、EGを40年間研究してきた。そこから得たことは、
1) EGは、何が起こるか分からないので面白い。
2) 村山先生自身もEGから学ぶ成長してきた。
3) 人脈も増える。
4) 一人ひとり別々の違った価値観を持っていてそのままでいい。
5) 人間は、自分自身の中に求めるものは持っている。外にはない。
6) 5年ぶりに会う人もいるが変わっている人がいる。人間は、変わることができる。
③ EGを重ねることで不登校→悪い 学校へ行かなければならない。以前はこのように一面的に捉えられていた。今は、不登校とは何? なぜ不登校に、家庭は? 学校は? など多面的に捉えられるようになってきた。
④ 以前は、適応とは目指す姿(枠)が一つあってそれにカウンセリングははめ込むことだった。今は、一人ひとりの多様な能力(特性)を伸ばして自己実現させるカウンセリングにパラダイムシフトが起こっている。但し自己実現という言葉には、偉くなるという間違った概念があるので村山先生は、Only one(=今の自分の能力を肯定し それを伸ばす)と言う言葉を使っている。カウンセリングとは、Only oneに寄り添い今のままの自分でいい そして自分の得意を伸ばせばいいことを伝えること。決して枠にはまった理想を目指すために欠点を矯正することではない。
⑤ 東大生にも発達障害者が多数いる。彼らは、相手の気持ちが分からないのでコミュニケーションが苦手である。そのため就職しても辞めてしまうことが多かった。しかしその他の能力は高い。そこで東大は対策チームを作り就職した企業を回り理解活動を実施した。結果素晴らしい能力があることを理解してもらいその分野で活躍してもらうことで退社しなくなった。枠にはまった単一の目指す姿からその人の能力に注目した雇用を実現することで企業も東大生もWINな結果となっている。これは全ての人に言えることで一つの理想(枠)を目指して欠点を矯正するのでなく その人が持っている能力を最大限に伸ばしてOnly oneを目指すことが今後の社会では必要である。
⑥ 最近15年カウンセリングが難しくなっている。以前は、自分からカウンセリングに来たが最近は、スクールカウンセリングが導入され嫌々カウンセリングを受ける人が多数ある。彼らは、ほとんどがグループ嫌い グループは、人に合わせるだけのものと考え 中々グループに溶け込まない。グループで自己紹介させると恥をかき次からカウンセリングにでてこない。学生も同じである。
⑦ 日本の高校生の自己肯定感 自分がダメな人間か?という問いにダメと答えた割合
1) 日本 83.6%
2) 韓国 31.9%
3) アメリカ 52.8%
4) 中国 39.1%
なお日本は、1980年の調査では60%程度 悪化している。この原因の一つが単一の目指す姿(枠)と比較して欠点を親や教師が指摘し続けたことにある。これは、政治・教育の大きな課題である。

http://resemom.jp/article/img/2012/08/22/9402/35083.html

⑧ 元東大の教授で開成高校の校長の柳沢氏は、東大で教鞭を取って一番驚いたことは、学生の目が死んでいる。特に進学校から入った生徒がひどい。地方からの学生はまだまし。これは、本来将来何で自分は、社会に貢献するか考え その手段として東大に入るのだが進学校の教育は、東大に入ることが目標となっているので合格すると目標が無くなってしまって目が死んでしまう。すなわち自ら考えることを日本では、教えていないで丸暗記だけさせている。
⑨ この日本の教育をグライダー教育と呼ぶ(外山滋比古 思考の整理学)。日本の教育の最大の問題は、自分で飛ぶ(考える)エンジンをつくらないことである。偏差値を上げても考える力はつかない。村山氏は、ロジャース氏から「君の考えは?君の軸は?」と散々問いかけられた。人間最後は、自分の感触 すなわち実感で判断する。これを育てることが教育である。
⑩ 村山氏が開発したエンカウンターグループ(EG)の特長
1) 集団を嫌う人が増えたため はじめ集団ありきから、はじめ個人ありきに変えた。だから個人ワークである内省からはじめ リラクゼーションもする。そしてあなたは、あなたのままでいいと感じる安心 安全な場を与える。
2) 従来の枠にはめ込もうとすると初期不安が増大する。だからベテランの先生ほど学級崩壊が実は多い。スクールカウンセラーを多量に投入しても不登校は、12万人で高止まり。枠にはめるのでなく 枠外でもOKという信号を送り 自己肯定感を育てることが大切である。今までは、正解は、一つ。今後は、多数ある場を実現していく。問題を抱えた人も今のままでいいという感じを掴むと自分なりの対応ができるようになる。これがカウンセラーの仕事である。
3) 心理的安全感の醸成のため 何を言っても大丈夫という場を提供しないと意見はでない。これは、通常の会議でも同じでファシリテータの仕事である。
4) 所属感 良い意見を言う人が認められるのでなく そこに参加しているだけで認める。さらに進めて「参加しないという参加のしかた」も認める。みんな仲間という感覚を持ってもらうことが大切である。会社でも成果をあげた人だけが認められるのでなく 全ての人が仲間として認められる職場を創っていく必要がある。
5) 今までの集団は、集団の規範が前提でその枠から外れると疎外された。今後は、全く自由ではないが一人ひとりが緩やかに連携し 一つの方向を目指す集団に変わっていく必要がある。すなわち「バラバラで一緒」 縛りでなく絆 でもこのバランスが重要である。縛りが強いと集団が続かないし 緩いと本当にバラバラになる。教師 監督者のセンスが問われるところである。
6) EGでは、ファシリテータを立てなくてもメンバーがファシリテートしてくれるようになる。メンバー相互で助け合いようになる。学校は、知識の勉強も大切だが 学生同士がこのように結ぶつくことを支援するほうが大切である。なぜなら最強の組織は、お互いに垣根を作らないで助け合う組織だから。それを社会にでる前に経験しておくことは大切なことである。
⑪ Spiegelが1982年に看護ケアーに発表した論文によると末期の乳がんの女性100人を集め
1) 50人は、通常の治療
2) 50人はプラス グループカウンセリングを実施した。
治療のみでは、寿命は、18.9ヶ月 グループカウンセリングを追加すると36.6ヶ月に伸びた。心理療法は、免疫力をアップし延命に役立つ。
⑫ 2001年 ノックロスは、このような心理療法の論文3000余りをメタ分析し以下の結果を出した。心理療法の効果は、
1) 40% クライアントの変数(宝くじが当った 良い職場環境になったなど)
2) 30% 関係要因(カウンセラーが共感してくれた等 聴く力 傾聴)
3) 15% プラシーボ効果(人は、この薬が効きますといわれるとメリケン粉でも効く 偽薬効果)
4) 15% カウンセラーの技法
以上の結果からいかに聴く力が大切か分かる。上司でも教師でも聴く力のある人は、部下や生徒が活躍してくれる。
⑬ だからこれからの時代 管理者は、相手(メンバー)の力をいかに引き出すかが大切で引っ張っていくリーダーでなく引き出すファシリテータの力が求められている。
⑭ 現代の若者は、理想の姿(枠)を目指して育てられ それと異なる部分を指摘されダメ ダメで育って 自己肯定感がない。自己肯定感がないと 批判に対して過敏になり心の病になりやすい。そこでこのような人を生徒や部下に持った人は、その人の良い所を見つけそれを伸ばしてあげる必要がある。すなわち「今のままのあなたでいい。欠点を矯正するのでなく長所を伸ばすことに力を注ぎなさい」と寄り添うことが大切である。 そのためには、その人と繋がる非公式なチャンネル(趣味 嗜好など)を持ち信頼関係を築くことが必要である。
⑮ またメンタル面で強くなるには、地域コミュニティ(会社 地域 家庭など 望む 望まないに関わらず付き合う) 時間コミュニティ(自分の意志で行って そのときだけ 趣味 ボランティアなど)の両方を持たないといけない。自由で本音で語れる時間コミュニティがあると地域コミュニティで認められなくても 自分を認めてくれるコミュニティが別にあるのでメンタル面でのショックは軽減される。

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